『…く……みく』 と遊星の呼ぶ声ではっとする。 『えっ?』と返事すると 『なんボーっとしてるん?ちゃんと捕まってないと落ちるで?』 と言われ慌てて強く握る。 『…翔大のこと考えてたん?』 と図星をつかれ 『ちっちがう』と焦って答えてしまう。 『…ふーん』 するどい遊星は気付いてるんだろうな… そんな少し気まずい空気のまま大学に到着した。