｢あ……ごめん。足踏み外しちまってさ……｣

俺が苦笑しながら言うと

逞は呆れたようにため息をついた。

｢ったく……お前は危なっかし過ぎるんだよ!!俺が助けてやらなかったら、絶対に大怪我してたからな?｣

と言って、俺に軽くデコピンしてきた。


……痛っ。

ってか、あれ?

俺今、気が付いたんだけど、逞に抱き締められてる!?

おいおいおいおいおいっ!

そろそろ離れよーかぁ?


ドキッ……

ドキンッ……

ドキンッ……


はぁ?何俺ドキドキしちゃってんの!?

でも、力強く逞しい逞の腕にしっかりと抱き締められている俺は、どうしようもなくドキドキしてしまい、最終的には耳まで真っ赤になってしまった。


そして、その時気づいたんだ。

俺は逞が好きなんだって事。