夏休みに入って1週間予定がかなり詰まってる

その日の朝ラジオ体操から始まり日頃と何も

変わらない生活で洗濯してからガーデニング

をして一呼吸置いたところで、思わぬ来客が

やってきた。

「日和、暇でしょ?」

未だにあたしを暇人呼ばわりするあたしの

親友サユの登場にビックリして庭に尻もちついた。

「サユっ!?」

あれ、今日はマコ君とお出かけするのでは

なかったかしら?

「何、焦ってんの?」

そりゃ、焦ります。

スケジュール通りにならないと人一倍

不安になるタイプの人です。

「い、いえ。」

首に掛けてたタオルに手を掛ける。

バルコニーに手を置いてサユは

ため息を吐いた。

「マコ、ドタキャンしてきたのよ。」

えっ!?

あの、マコ君がですかい。

それは一体どういう事情があったのだ。

何よりもサユを優先する男マコ君。

「何かあったの?」

サユが庭にあるティーセットの置かれた

白いヨーロピアンなテーブルと椅子に座った。

「うん、田中が熱出たらしい。」

た、田中!?

そういや、アイツ元気にしてたのか?

田中の両親は共働きだって前に

マコ君が言ってた。

夏風邪を引くってお腹出して寝てた

のではあるまいな。

「マコ君、優しいものね。

ほっとけないわね、何しんみりしてるの。

あなたのダーリンはいい男ではないか。

そうやって、サユに心配させまいと

きちんと言ってるのだから。」

他の女に走ったのかと思った数分返せ!