それにしても期末の範囲広いな。
果たしてここに居るメンバーがあと3日で
範囲を分かるかどうか不安だわ。
普段から勉強しないでサボってばっかりいる
からこういうことになるのよ。
そして、日が暮れてからサユと2ケツして
帰る日が続く。
最近は日が落ちるのも遅い。
自転車の2ケツは駄目らしいが、気にせず
乗せちまう。
サユと帰りにわいわい話しながら帰るのも
最近よくある光景の一つだと思う。
「日和、そろそろ帰ろう。」
マコ君がたまに校門まで迎えに来てそのまま
サユ家勉強会へと移行する。
「おうよっ、よっちゃんここは重点的にやっとく
んだよ?あんたはやれば出来る子なんだから。」
そう言ってやるとよっちゃんはうんうんと頷いて
涙目になりながら感謝を述べる。
「ヒヨリン、優しい。」
アメとムチを繰り返すのがあたしの教え方だ。
1:3の割合でほぼムチだが、たまにアメを入れると
予想以上にいい結果を齎す。
「ももっちはあまりサボらない。
大体出来てるんだから本番躓かないように
よく問題解くことに集中しな。
疲れたら休み入れるとかして。」
ももっちの背筋が伸びて机に向かった。
「もっくんはあまり根気詰めないで、
たまにはリラックスした方がいいかもね。」
もっくんはあたしが解いて見せたノートを
持って頷いた。
不良メンバーズはみんな言えば良いやつらだ。
「みんな、ファイト!」
そう言うと、みんな笑って頑張るよって言った。
そろそろ帰らねばと思いながらソファーに置いて
ある鞄を取りに近づく。
「ヒヨリ~ン、馨が・・・」
ナル君が急に抱きついてきたから後ろに仰け反り
そうになった。