ひよこのスケジュール帳を掲げる。

「でしょっ!!これはサユが見つけてくれたんだよ。」

サユと買い物に行ってる際にこれあんたっぽいって

言われて一目惚れし即買いした代物。

ナル君とはこういう話も出来る。

「あ、ここの2日はダディと川に釣りに

行こうかって話が上がってましてですね。

んー、捻り出しても意外と埋まってるものね。」

スケジュール帳は意外にも埋まってる。

あんだけ、サユに暇人と言われまくったが

全然予定入りまくりじゃないか。

「そういえば、この日はどうなるか

分からないって言ってたような。」

サユがこの間プンスカ怒ってたような

気がしなくもない。

「市民プール?」

そう市民プールと書いてある。

「いや、マコ君とサユに半ば強制的に

予定を組み込まれて実はこの日には

他にダディとマグロ釣りに出かける

予定を立てようかと・・・」

ダディはサユに押され泣く泣く断念した。

「釣りばっかじゃねぇか!!」

慶詩、夏と言えば釣りでしょうよ。

「でもって、マコ君がその日田中の

補修に付き合わないとならなくなった

とかで先日激しい喧嘩になりまして、

今日はサユのご機嫌取りで必死ってことは

この日の予定はなくなったのね。

空白の2日が出来たわ。」

1人でブツブツ呟く。

「じゃあ、その日はサユリちゃんも大丈夫

なんだよね?」

馨君がにっこり微笑む。

「へっ、うん。」

「じゃあ、この2日と半日は空けといて。」

馨君はケータイを開いて何かした。

「な、何か企んでない?」

2日と半日って微妙過ぎる。