ダークな笑みを浮かべる。

「黒魔術に呪いの人形にお札を仕入れて

夜な夜な呪ってやってもいいけど?」

ついいでに言うなら枕元でお経唱えてやってもいい。

「・・・・お前、悪質だな。」

精神のダメージを与えられたあたしに不可能はない。

「ブレイキングハートなあたしのガラスのハートに

ヒビ入れといて生温いこと言ってんじゃない!!」

それぐらいで悪質なんて女子だと否定された

あたしのズタボロの心の傷よりはマシでしょうよ。

「ああ、分かっただからお経唱えるのだけは

やめろよな。」

お経を唱え始めたあたしに慶詩がため息を吐く。

「金髪ヤンキーな君は実はへタレだったのかい?」

もしかして、コイツお化けとかの類駄目とか?

「おめーな、さっきターヤンでビビってた

ヤツに言われたくねぇーよ。」

それ出すなっ!!

「つうか、俺も入れろ~!!」

ユウヤが混じって来ようとした。

ユウヤって本当に突っ込んで来るのが得意よね。

「しっ、心霊現象が駄目なだけだもの。

ホラー映画の類は全然見れる。」

「ヒヨリンってよく分かんないよなー。」

お前に言われたくねぇよってユウヤは

分かりやすいんだった。

「・・・・・ひよこ、後ろ・・・」

京様、何!?

それであたしの心をざわつかせる気なのね?

そんな手には引っかからないぞ★

ガサガサッ。

はい?

今の音何かな?

「ひっぃぃぃぃー!!」

隣に居た慶詩の腕にしがみつく。

「うおっ、な、何すんだよ。」

今の聞きましたか?

「う、宇宙人の来襲だ!!

今すぐに対策を練り直さねば。

この世に心霊現象など存在しない。

あれは宇宙人だ。

幽霊などではない。」

呪文を唱えるかの如くに・・・お経を唱え始めた。