「ヒヨリン、やっと来た!!」
よっちゃん、久しぶりじゃないか。
元気そうで何よりだ。
そして、遊び過ぎて宿題忘れてたとか
本当に世話の焼ける男だな!!
「ゲームしてないでさっさとやりなよ。
最後になって泣くのはお前だ。」
よっちゃんはももっちとゲームをしていた。
「ヒヨリン、手厳しい。」
「よっちゃんのためを思って言ってるんだ。」
親心子知らずとはこのことなのでは!?
あたし、この歳で自分より年上の息子が
出来たとか笑えない。
「自分の力でやらなきゃ駄目だよ。
分かんないところは教えてあげるから
頑張りなさい。」
よっちゃんは素直に机に向かい合わせになった。
それを見てソファーの方に向かった。
「この間はとてもお世話になりました。」
いや、マコ君がやって来てからはドタバタで
あんまりちゃんと言えなかったよね。
「足はどう?」
鞄からお礼の献上品として作ってきた
マフィンを取り出す。
「結構治りが早いのかもしれない。
切り口が浅いからもうすぐで治るよ。」
えっと、馨君と京君と伊織君はあまり
甘いものが駄目だったから砂糖控えめ
のを作って普通のとちぃー君とナル君用に
チョコレート味も作って来たんだ。
「ヒヨリン、ありがとう!!」
ナル君はぎゅうと抱きついてくる。
「う、うん。こっちのチョコレートの
方はねチョコチップも入ってる。
結構、甘そうで味見はしてない。」
だから、どうだか分からんよ。
「本当は何かを買おうとしたんだ。
そしたら、小麦粉が賞味期限近くて
ビックリした。」
みんな目を見開いて食べようとした
マフィンを寸止めで止めている。