「噂って言えば、どんなこと聞いたの?」

馨君、目が笑ってません。

「えっと、よく覚えてない。

というか、会話の内容がとても理解しにくかったわ。

あれなんて言うの?

不良語ってヤツなのかね!!

スペイン語より難しそうだったよ。」

むしろ、スペイン語の方が簡単かもしれない。

「いや、多分スペイン語より簡単だぞ。」

ユウヤが苦笑いする。

「そういうの気になるの?」

噂なんて言わせておけばいいじゃない。

結局人が作った幻想に過ぎないもの。

そんなもので一々落胆していては

人生つまらないと思う。

「日和ちゃんがどう思うのかなってね。」

馨君はやっぱり心配性だな。

「ふはっ、もしかして急に態度が変わると

でも思っているなら期待裏切るようだけどないよ。

何を聞いたって動じたりしないさ。

こう見えて意外と丈夫なハートを持ってますから。」

結構、強いですよ。

兄ちゃんたちや父さんの突拍子もないことに

付き合わされた身です。

多少のことには目を瞑りましょう。

「それは頼もしいね。」

「馨君ほど頼りになるか分からないや。

でも、頼りにしてくれてもいいよ。」

こんなちんちくりんなあたしで良ければ、

プライスレスで提供してあげようじゃないか。

「ぐふっ」

小石に躓いて坂を転げ落ちるかと思った。

そしたら、ちぃー君が手首を捕まえてくれていた

ようでこの前の二の舞にならなくて良かった。

※因みに日和はやっちゃんさんのデカいサンダル借りてます。

「全然頼りにならねぇー」

「地味に笑い取るなよ。」

「ぎゃはははっ」

3トリオ復活ですか!?

もう笑いたきゃ笑え。