それからあったことを細かく一つ一つ話して見た。

「だから、あたしはむしろアイスを食べたかった!!

こんなことになるならアイス一年分をお取り寄せ

するべきだったと後悔している。」

冷凍庫に入らないから無理な話だが、

それぐらいの勢いである。

「それで3時間も逃げ回ってたのかよ。

おめぇーの体力には関心するなー。」

「持久走は得意な方だ。」

あたしは自分に体力があって良かったと

本当にそう思う。

「日和ちゃん、何で連絡してくれなかったの?」

馨君、ため息を吐きだす。

「そ、それがね、出る前浮かれててさ。

ケータイはお家のテーブルの上でお留守番

しているという…」

馨君、怖っ。

「そんで、何で裸足?」

ユウヤ、これにはいろいろな事情が重なる。

「それ、聞いちゃう?

長くなるけど聞いちゃう!?」

いいから話せよって慶詩に叩かれた。

「まずね、本当に誤算だったんだけどさ。

出る前本当に舞い上がって浮かれてたのね。

それで、下駄履いて出て来ちゃったの!!」

みんな白い目で見ないでよ。

自分がとっても可笑しい人みたいに思えて

きちゃったじゃない!!

「しかも、もう寿命の来そうな下駄で3時間

も走ってたら急に鼻緒君がお別れを告げてきて

あたしは泣く泣くその下駄で時間を稼ぐため

投げつけてやったそれで裸足で逃走していた

という話に辿り着くのだが…」

うん、みんな怖い。

「ひよこ、そんな時まで妄想とか病気…」

きょ、京様すごい可哀想な目で見ないで。

あたしこれでも普通です。

病気ではないと思われます。

至って、健康が取り柄ですからね。