このままだと鼻緒が確実に破壊しますね。

なので、ここは寿命が来る前にさっさと

逃げて帰ってしまいましょう。

そして、今は何時デスカ!?

結構時間が経った気がするんです。

修平君、遅くて心配してないかな?

来ないなって思ってるに違いないよ。

後ほど伺いますって言ったのにかなり

待たせてしまってるわ。

アイス買ったら寄ろうと。

「ところで、今何時ですか?」

「9時になる。」

ま、マジかよっ!!

1時間は逃走してるじゃん。

よくもまぁ諦めが悪い男たちだよ。

他をあたれば良いもの。

あたしがお家を出たのは8時頃である。

さすがに、もう終わりにしたい。

「では、行きますよ。」

クルミちゃんの手を取って路地を来た

道の方向に進みながらコソコソ見つからない

ように気を付けた。

大通りまで出ればこっちのものである。

路地が入り組んでるここを使って

良かったと思うわ。

男たちがしばらく見つからなくて、

安心しきったところをまた見つかる

というね。

無限のループですか。

これを抜け出すにはどうすれば良いのかしら?

クルミちゃんを無事に帰したいわ。

そして、あたしも何もなかったことと

して帰りたいところである。

「ひよっち、これ確実に終わりが見えてこない。」

うん、あたしもそれを考えている。

男の気を引ける何かを見つけられたらいいのだけど、

どうにも見つからないのよね。

大通りに来ても繁華街を歩く人たちで入り乱れている。

夏の夜にまさか繁華街を通ることになるとは、

恐るべき夏のデンジャラス!!