「しっ。」

人差し指を口元に持ってきて言うクルミちゃん

にえっと思ったけどとりあえず黙った。

「おいっ、そっちに行ったぞ。」

んふっ!?

だ、誰か来ますよ。

バタバタ足音が聞こえて息を呑む。

こ、これはスリリング劇場開幕ですか!?

「つうか、アイツただのギャルじゃなかったのかよ?」

男が数人挙動不審のように見回す。

クルミちゃんの手があたしの口元を押え、

2人で息を潜めた。

「勘が鋭いっつうか馬鹿っぽそうだったのにな。」

クルミちゃん?

これは一体どういうことなの!!

あたしは何かとんでもないことになってないか。

後もう少しでスーパーはなまるが…

アイスを買うために出てきたつもりだったのに。

何故、出掛け先でこんなことになる?

あたしには出かけ運がないのかもしれない。

「あっち行ってみるか?」

何人だ?

かなりの大人数の男に追われている?

クルミちゃん、あんた何を仕出かしたんだ。

あたしに迷惑掛けないでよ。

犯罪は未然に防がないといけないのよ!!

自分から突っ込んでどうするよ。

少し男たちが離れたところを見計らって

クルミちゃんの手が離れてため息を吐く

クルミちゃん。

結構疲れているご様子ですね。

何があったのか説明してもらいますよ。

巻き込まれそうになったのだから!!

「クルミちゃん、あの方々はどういった人なの?」

とっても良い人には見えなかったわ。

チャラチャラしていて不良さんっぽい感じの

人も居れば本当にチャラチャラした感じでどうも

あたしはああいう人たちとは関わりたくない。

出来れば、このままクルミちゃんからそれとなく

逃げたいのですが!?