「はい、ごめんなさい。」
馨君はふわりと笑ってから頭を撫でてくれた。
「でも、何ともなくて良かった。」
う、うわっ!!
どっきゅんと来るセリフ頂きました。
馨君の言葉に心臓バクバクです。
「馨君優しすぎるよ。」
ナル君が大好きなのも分からなくない。
普通なら怒るところでしょ。
勝手に居なくなって置いて元の場所に
辿り着けないとか少なくともあの金髪
ライオンは置いて行くぜ。
「そう?」
気付いてないのですか?
「馨君が来てくれた時すごいホッとしちゃったもん。」
何かね、馨君見つけた瞬間ビックリするぐらい
ホッとしちゃったんだよね。
「怖かった?」
「ううん、自分のせいだから。」
でも、心が折れそうでした。
「日和ちゃん頑張ったんだね。」
きゅーん。
馨君、めちゃくちゃ優しいぞ。
「あ、あのね、馨君、探しにきてくれて
ありがとうね。」
すごく嬉しかったよ。
「どうしたしまして。」
ふわりとまた笑う馨君にキュンと胸が高鳴った。
やっぱり馨君にはホッとさせられる。
いつも思ってたんだよね。
放課後あの恐ろしい絵が描かれた扉を潜ると
いつも馨君が優しくお茶を入れてくれたり
するからそれだけで気が緩む。
「それにどっちかというと日和ちゃんが
見つけてくれたよね。」
馨君は目立つと思うよ。
オーラも何か違うもん。
「馨君は絶対に見間違わないよ。」
そんな自信があります。