気にならなかったことが気になるように

なっただけで十分な理由になる。

それで例えあたしが傷つく結果を招いても

それはあたしの自己責任だって言い張る。

勉強をこよなく愛した以上は分からないで

放り投げたくない。

諦めることは簡単じゃないか。

もうやめたっていうのは一言で全てが終わってしまう。

「変なこと言うと慶詩の髪は禿ます。

テカテカのつるつるになっちゃうぞ。」

「勝手に恐ろしい妄想してんじゃねぇぞ。」

禿るの怖いんだねー。

これは使えるネタをゲットしたわ。

「妄想ではなく予言です。」

「やめろー、おめぇの妄想の被害者だぞ。

変なこというんじゃねー。」

そんなに嫌ですか?

「だったら、金髪やめれば?」

その金色が将来のあなたの髪をつるつるに

させる原因なのではないかね?

「はぁ?俺の金髪ナメんじゃねぇぞ。」

いや、ナメてはいない。

すごい綺麗に染まってると思うよ。

ムラもないし本当に金髪だったのって

思うぐらいの完璧さにビックリだ。

「あたし慶詩が金髪じゃなかったら

すぐに見つけられなくなりそうだ。」

慶詩の特徴だもん。

その金髪にハネた髪がトレンドマーク。

耳に付けられたピアスも7個。

外見本当にヤンキーだよね。

「んなもん知るかよっ」

逸れてもきっと慶詩のその金髪見つければ

すぐに分かる気がする。

あと、よっちゃんのアフロは目立つだろうな。

「ふほほっ」

「何笑ってんだよ、おめぇの妄想のツッコミは

もうやってらんねぇぞ。」

そう言いながら結局ツッコミ入れてくれるんだよね。