「そりゃ、もっと美人が居る海の方がいいかも
しれねぇけどよ、俺はおめぇーが言った言葉
忘れねぇーぞ。」
「ん?何か言ったっけ?」
伊織君の心に残るようなことを果たして
あたしはどんなところで言ったのだ?
「おめぇーな・・・・」
赤信号が変わってバイクをまた走らせる
伊織君はもう一度ため息を吐く。
「一緒に作るんだろ?」
えっ、それってかき氷の話の後に何となく
言った一言じゃなあい?
「あれ、結構グッときたけどな。」
「伊織君が?」
そう言うと伊織君は、
「おいおい、俺が血も涙もねぇ男みてぇな
言い草してくれんなよな。」
反論してきた。
「ふほほっ、そういうんじゃないけどさ。
うん、したねそんな話。」
「だから今年はよ、こんなんなっちまったけどよ。
また来年来るときは一緒に海行ってやらないでも
ねぇってことだ。」
何、その上から目線!!
「来年も誘ってくれるんだ?」
それなら、開けておかなきゃだね。
「気が向いたらなんじゃねぇ~の。
3年間一緒なんだろう?」
「うん、まぁ来てやらんでもないけどね。」
そしたら、今度こそビーチバレー大会
に出場出来るかな?
※ビーチバレー大会ではない。
「卒業まで面倒見てくれるんじゃねぇのかよ。」
「見るつもりでは居るけどさ、君たち行動が
突拍子過ぎて予告がない分ビックリ感半端ないよ。」
海もビックリだったんだからね。
「おめぇーも予想外な行動取っただろうが。」
そう言われると反論出来なくなっちゃうじゃん。
あたしだって自重しようと奮闘しているのだよ。