しかも、慶詩が一緒だ。

ちぃー君も一緒とは聞いてない!!

もっくんはどうした!?

しかも、何だよ。

そのゴツイ乗り物は・・・・・

「いや、普通だよ。」

漆黒と真っ白と乗り物には見えないそれを

マジマジと見るのは初めてかもしれない。

「そうか?女は支度に時間が掛かるって

伊織が言ってたけどなっ。」

ああ、伊織君ね。

それは伊織君の統計上での話だろうよ。

「しかっし、お前何だよその格好はよぉ。

色気も糞もねぇな。」

糞言うなよ。慶詩ムカつく!

っていうか、これ普段着でっせ。

あまり馬鹿にしないでもらいたい。

「煩い!!」

そういや、休みの日に会うことなんて

滅多にないことだったわね。

「・・・早く乗れよ。」

ちぃー君がふわぁと欠伸する。

この子、寝起きだ!!

「いや、乗れないでしょうよ。

それ、何?初めて見たんだけど!!」

そんな乗り物あったのね。

あたしはたまげたよ。

そんなあたしに3人は珍しいものを見るかの

ように見られる。

「お前、本当に今時珍しいヤツだな。」

ちぃー君、あんたに言われたくないよ。

それを言ったらあんたほど天然男も居ないから。

「それ褒めてる?」

オロオロしながらユウヤを見る。

慶詩の後ろに乗ってるユウヤをジッと見て、

学ぶ努力をした。

「ほらよ。」

慶詩にヘルメット貰ったはいいけど、

ブカブカでっせ。

これ、事故ったら確実にお陀仏しちゃうねっ。