全然、お化けらしくないマーボにまで
驚いちゃう!?
「ヒヨリン、意外と怖がってないじゃん。」
そうなの!
あたしより怖がってるよっちゃんが居るからね。
行く前は俺が懐中電灯持つとか言った癖に、
もう選手交代であたしが持ってるからね!!
「ここ真っ直ぐ行くと祠があるんで。」
ユウヤは一体何者なのよ!!
マーボまでそんな口調でどうなってる?
そういや、あの7人だけ別格なのは何でだ!!
今更、気付いたんだけど。
まぁ、いいや。
あたしには関係ないことかもしれない。
もしかして、不良の流行言葉なのかも!
よくあるよね。
何だっけ?
う~ん、今度帰ったら調べてみようかな。
「じゃあね!」
マーボの方がよっぽど怖いだろう。
こんな暗闇に1人待ち伏せするんだから、
あたしはお化け役じゃなくて良かった。
「よく見ると星がいっぱい見えるよ!」
ここらへん、少し田舎の方みたいだよね。
空気も澄んでるから美味しいと思った。
星空はナル君と一緒にお願いした夜を
思い出すなぁ。
少しだけ、ナル君と距離が縮んだ気もする。
外面だけじゃない付き合いが目標だからね。
「うわー、ホントだ。ヒヨリン、さすが。」
よっちゃんはさっきまで怖がってた癖に
目を輝かせてアフロ頭を上げる。
よっちゃんは怖がりの癖にロマンチスト
なんだね。
「あれが夏の大三角形だっけか?」
ユウヤ、覚えがいいよね。
この間、七夕の時に教えてあげたことを
まだ覚えているとは記憶力がいい。
確か、こう見えても暗記が得意なんだもんね。