あたしの背中にしがみつくとかどうよ?

それでも男なのか!!

あたしはとても不安になったよ。

よっちゃんに彼女が出来ないのはこの情けなさ

からな気がしてならない。

一生、彼女が出来ないとか可哀想だ。

今から少しでも根性叩き直した方がいいかも

しれないと思った。

イケメンの癖に怖がりで頭悪いとか欠点が

どうも情けないんだもん。

「よっちゃん、服を引っ張らないでよ。」

あたしの服が伸びるんですが!!

結構、お気に入りのTシャツにさっき

着替えたんだよね。

伸びてさよならになったらよっちゃん恨まれるよ!

このTシャツの精霊にお前どうしてくれたんだって

夜中の枕元で永遠とお説教されちゃうよ。

「ひ、ヒヨリンッ」

はぁー、この男の情けなさは宇宙一な気がする。

よっちゃんの彼女は男前の子がいいと思うね。

寛大さがなけきゃ、すぐに破局に間違いない。

「い、痛いってばっ。」

よっちゃん、あたしの肉摘ままないで。

「ほら、置いてくぞ。」

いや、よっちゃんが懐中電灯持ってる

んだよ、ユウヤー!!

お主まで行くとあたしがこの情けなさ宇宙一

の男と森に彷徨い歩くことになるよ。

「・・・・・・・・・・・・」

こ、これは驚くべきですか!?

木陰から現れたのはのっぺらぼうっぽい

スキンヘッド。

驚きようもないんだけど・・・・

「ぎゃああああああ」

う、煩いよ、よっちゃん!!

「美男、駄目じゃん。」

マーボ言ってやってよ。

美男と書いてイケメンだろ?

イケメンはこんなにビビらんぞ。

よっちゃんに足りないのはそれだ!