例え、人生の内で一番高い山に登るほど
大変なことでもそれを選んで制覇すると決めた
以上はもう振り返らず真っ直ぐ突き進む。
やっぱりやめたっていうのは自分への逃げになる。
そんなことは後々の後悔になる。
自分に恥じぬように生きたい。
誰かに笑われたって自分がそれでいいやって
納得出来るような人生を歩みたいんだ。
「サユ、それでもあたしは登りきる。
また弱気になってもサユの言葉を励みに
あたしは負けないように頑張る。」
その先にあるものを見たいよ。
「日和なら大丈夫よ。
いくらでも支えになってあげるもの。
あたしもマコも家の家族も日和の味方よ。」
うん、やっぱりあたしは1人じゃない。
周りの人が居るからあたしはこうやって
ここに居る気がするんだ。
「さーちゃん、あそこに祠があるんです。」
「何か、不気味・・・」
だから、弱気な自分は封印致します。
あたしは強く生きるんだ。
挫けそうになったらあたしを思って
くれる人の言葉を思い出そう。
真っ直ぐ突き進むしか出来ないから、
遠回りなことは出来ないけどそれで
いつか分かり合える日が来たら笑って
いたいよね。
「ふふふっ、森奥って興味があったの。」
「や、やめなよ。」
結局、夕飯までずっとサユと森探索に
出掛けたのだった。
虫が出るたび、サユは泣きそうになった。
ゴキブリだけじゃなくてサユは虫が全般
的に駄目らしい。
あたしは土いじりを日頃の日課として
虫の類はちっとも怖くない。
ここはバードウォッチングにも最適なんでは
ないだろうか?
小鳥のさえずりまでしている。
「さーちゃん、そんなに怖がらなくても・・・」
サユの虫嫌いは異常です。