自信さえあれば悩むこともないんだろうね。

別に気にすることでもないかもしれないよ。

あたしの気持ちが焦るだけで卑屈になっちゃう

だけなのかもしれない。

「でもね、日和は前よりも日和らしくなった。

前の日和もそれはそれで好きだったけどね、

今の日和の方があたしは好きよ。

よく笑うようになったというか感情を表に

出すようになったからあたしは寂しい気持ち

押えてアイツらに譲ってあげたのよ?」

サユの言葉は魔法みたいだ。

自信がなくなったらサユに相談しよう。

「さーちゃん、寂しいの?」

「そうね、ひーちゃんと一番仲良しなのは

絶対に譲る気にならないけどね。」

あたしもサユが殿堂入りだから。

「日和のありのままの真っ直ぐさに

惹かれる時がきっと来ると思うよ。」

兄ちゃんが言ってた言葉に似てるよ。

昔、兄ちゃんにもひーちゃんの良さが

分かるはずだって慰められた。

「だから、日和はそのままでいいのよ。

迷惑なんて掛ければいいじゃない。

振り回してやればいいのよ。

それで、あたしはまんまと日和の

良さに気付いちゃったわけだから。」

さーちゃん、超ラブ!!

アイラブユー。

「真っ直ぐ突き進むでいいんじゃない。

あんたの家族ってみんなそんな感じじゃない。」

あははっ、確かに遠回りは出来ない真っ直ぐ

ぶつかっていく形ですよね。

「っていうか、日和を悩ませるとかいい度胸

してんじゃない!!」

さーちゃん、落ち着いて。

「やっぱり、ほら不良君と仲良くなるって

エベレスト級の困難が待ち受けてるんだよ。」

それでも、一度決めたことには立ち向かうしか

ないとあたしは思うんだ。