伊織君が玉ねぎを炒め始める。

「手際がいいね。」

2人のコンビネーションの良さにはビックリだ。

やっぱり、仲良しコンビだ。

人数も多いと言うことであたしも玉ねぎを炒める。

因みにもっくん率いるチームが米担当だぞうだ。

「さーちゃんは辛いの食べられないよね?」

あたしはこう見えて辛いのでも何でもイケる口だ。

サユは確か辛いのが駄目だったはず。

「中辛なら大丈夫だけど?」

そして、サユは、

「誰かさーちゃんの相手してあげてよ。

さーちゃんに包丁持たせないで!!」

料理が本当に出来ない。

よっちゃんがトイレに行ってしまったばっかりに、

サユに包丁持たせたヤツ誰なの!?

「「「サユリン、料理出来ないの!?」」」

よく言われるらしいんだよね。

サユって料理が出来そうな感じだ。

「出来ないけど?」

サユは包丁を危ない手つきで持つ。

「ストップ、ちょっ、さーちゃん駄目だって。

伊織君少しの間二刀流で!!」

「はぁ?」

サユから包丁を奪還せねば。

悲惨なことが起きる予感しかしない。

「さーちゃん、ほらこっちにそれを寄こすんだ。」

何だか、刑事ドラマみたいだ。

※ここから少々日和の脳内の脚色が始まります。

疲れている方、申し訳ありませんが温かい目で

見守ってあげて下さい。

「何、日和?」

サユが包丁をこっちに向ける。

「さーちゃんの気持ちはよく分かった。

けど、犯罪に手を染めちゃ駄目だ!!

その手のものをこっちに寄こすんだ。

まだ、何もない内に。」

日和が手を差し出すそれを不良メンバーズ

息を呑んで見守る。