中身が最低なのもどうかと思うけどね、
やっぱり理想は高い方が向上心が上がる。
「日和、食べ終わった?」
サユがワンピースを靡かせてこっちに
走って来る。
「もう少し時間を下さい。」
まだ、サンドイッチ食べ終わってない。
それに食べてすぐ運動したら吐く。
「サユリちゃんって横山と付き合うのが初めて?」
伊織君、そんなこと聞いちゃうんだ。
「うん、サユ奥手中の奥手なんだよね。
あの容姿は小学生の頃から注目の的だったよ。
でも、サユあんまり容姿のことばっかり言われる
のが気に食わないというか・・・殆どこっぴどく
振っていたはずだし。マコ君が良いヤツだって
紹介したのはこのあたしだからな。」
マコ君の良さに次第に惹かれたわけだ。
「ヒヨリンはそういう横山とは何もなかったのか?」
ユウヤ、馬鹿なこと聞かないでよ。
「マコ君はサユ以外興味がなかったもん。
会えばサユのことばっかり聞いてくるから
もううんざりしてた。」
あの人の気持ちは凄まじかったぞ。
「あれで、1年は片思いしてるんだよ。
サユと付き合っても半年は指一本触れなかった
というからすごい精神の持ち主だとあたしは思っている。」
1年後ようやく手を繋げるようになったと喜んでた。
「横山すげぇ~」
伊織君ならとっくのとうだな。
「大事に思ってくれるならそれに越したことはないよ。
マコ君には絶対の信頼を寄せているからね。
精々、サユと結婚することになったらスピーチを
頼んでほしいものだよ。
このあたしが居なきゃ今の2人はなかったんだからね。」
だから、ちゃんと幸せにしてやってよ。
あたしはサユの旦那さんになってあげられないの
だからサユを託せるのはマコ君だけだよ。
「日和ちゃんはそういう人居なかったんだ?」
馨君、それは聞かないで欲しかったよ。