大和さんが日和を連れて帰った。

その日はずっと自己嫌悪に陥った。

パパは大丈夫だよって言ってくれたけど、

大事な日和を傷つけた責任を強く感じていた。

次の日、朝早くから日和の家に行った。

大和さんはすでに居なくてその代わりに、

あの人が日和の傍にずっと居た。

日和と知り合う前からずっとあの人が

日和の傍に居るのが当たり前だった。

「サユ、おはよう。」

ケロッとしながらご飯を山盛りに盛って

食べる日和に抱きついた。

「日和、ごめんねっ。

あたしのせいで日和が嫌な思いした。

守るって言ったのに全然駄目だったよ。」

泣きながら日和に抱きついたあたしを、

「どうして、サユが謝るの?

サユはちっとも悪くないよ。

受け身が甘かったみたいね。

もう少し鍛錬しないと!!」

日和は一言も責めなかった。

そんな日和が何よりも大事になった。

家族と同じぐらい日和も好きで、

この子が居ないとあたしは生きていけない

と言っても過言じゃなかった。

それなのに、さっきまた同じように日和

が傷つけられたらと思うと意識飛ばして

走ってた。

折角、他の日和と仲良くしてくれた不良たち

に見られてしまった。

日和と仲良くしてくれてる不良に軽蔑される

かもしれないと思った。

日和まで軽蔑されたらどうしようとも思った。

「さーちゃん、大丈夫だって。」

村田があたしの前に立って頭を撫でてきた。

「どこからその根拠が出てくるのよ!」

「さーちゃんは、何を見てきたんだよ?」

何を見てきたってどういうことよ!

意味が分からないのよ。

混乱させないでよ。