だから、他人との関わり方がよく分からなかった。
いつの間にかあたしはそれを避けてきてた。
人生の中で経験するべき友達作りというのを
放棄していたのである。
中学の時マコ君と田中と友達になれたのだって、
あたしから頑張ったことではなかった。
マコ君や田中が歩み寄ってくれたからであって、
サユの時のように自分から頑張ることはなかった。
その分、4月に出会った不良メンバーズとは
どうしていいか分からなかった。
気付いたらみんながよく遊んでくれてた。
グズグズ考えるほど無駄だったのかもしれない。
友達になろうって言ってなるものじゃなかった。
最初から怖がってもしょうがなかった。
「お昼を買いにですか?」
自分から踏み入れるのが怖いからって、
避けてちゃいけなかったんだと思う。
他人に興味がないとは思ったけど、
勉強だけしっかりやればいいじゃないかとか
思っていたばかりだ。
「はい、混んでますね。」
確かに、さっき一緒に来た不良メンバーズの
姿すら分からない。
お昼はとうに過ぎている時間だというのに、
ここまで多いと不思議だ。
海の家だけではなく屋台が出ていたりするのに、
観光客恐るべし。
(↑自分も観光客なのを忘れている。)
結局、結構並んでやっと買えた。
その子ともそこでお別れした。
もう少しお話したかったですとか言われた。
キューン
今時の可愛い子は言うことまで可愛い。
少し、見習わなきゃいけないかもしれない。
サユには女子限定のメロンソーダーフロート
ピンクストロー付きとかいう可愛いヤツを買った。
あたしは飲み物にジャスミンティーとかいう洒落た
ヤツがあったからそれを買ったが、あるものに目が
止まりつい買ってしまった。