あたしには未知なる遭遇が多いのだ。
今までそんなことを知らずとも生きてきたわけで、
みんなと仲良くやってる頃から何でもかんでも
未知なる遭遇で発見が多い。
もしかしたら、父さんが居るジャングル並みの
ところを冒険しているのかもしれない。
それ以上に発見が多いような気もする。
そういえば、この間ラクダに乗った父さんの
写真が送られてきた。
今はどうもどっかの砂漠に居るとのことだ。
本当、何をしているんだか・・・・・
「素でとんでもないことするのは父さんだと
思うんだけどな。」
何でもかんでも可笑しなことをする。
昔、兄ちゃんと父さんのせいであたしは
自分の家族がとてつもなく異変であること
に気付いてしまった。
それが当たり前なのだとばかり思ってた。
でも、小学校の前でスパイごっこをする
父と兄を前にした時ははっきり言って親子
兄妹だと思いたくなかった。
いきなり川に飛び込んで魚を捕まえたとかいう
父さんにはもう何も言えなかった。
「日和ちゃんのお父さん・・・?」
馨君には絶対に会わせたくないよ。
父ですと紹介さえしたくない。
いや、嫌いなわけじゃないよ。
ものすごく変な父を父ですと紹介出来ない。
みんなにまで変なことしそうで怖いもん。
※日和はみんなが父さんと会ったことを知りません。
「うん、すごく変な父でさ、みんなに会わせたくない。」
はっきり言って、そんな日が来ないことを祈ろう。
※何度も言いますが、すでにみんなは日和の父に
会っています。
「へ、へぇ~」
ユウヤとは気が合いそうな気もしなくはない。
「昔ね、平気で台風の日にうおーって言いながら
走って出て行って次の日に病院に運ばれたとか
言うから心配して駆け付けたのに掠り傷一つで
わんわん泣いてるぐらいの父ですよ。」
そりゃ、もうとんでもない父を持ちましたよ。