そして、完全に埋まったユウヤを見て
4人で笑ったのは言うまでもない。
その後、馨君に怒られたのは言うまでもない。
マジで怖かったぞ。
馨君を怒らせたら右に出るもんは居ないと
改めて感じたのだった。
激写したユウヤの写真は後日焼き増しして
みんなに配ろうと思った。
だけど、ユウヤの落ち込みようは半端なかった。
「ユウヤ、今度何か奢ってあげるから元気出しな。」
自分が埋める立場になりたかったらしい。
確かに、ユウヤはそっちの方がぎゃははって
言いながら楽しんでそうだ。
「ヒヨリンを埋めてやるぞ。」
お、恐ろしいこと言うな。
「それいいな。」
ほ、ほらぁぁぁ!!
やりたがるヤツが居るんじゃん。
とくにこの3トリオと来たらどうして考え方が同じなの?
金髪ライオンとフェロモン魔導師がすでに穴を掘り
始めていた。
「な、ナル君!!」
馨君に怒られ馨君に反省中のナル君にあたしの声は
届かなかった。
「馨君、ここに悪いこと思いついたガキ大将がいまっせ!!」
馨君は全然話を聞いてなくて未だに行われている
レースを見ていた。
うおっ、よっちゃんが出てる。
ファイト、美男!
その名の通りの勇姿を見せておくれ。
穴を掘り終えた2人にユウヤが軽々と
あたしを持ち上げた。
「ぎゃあああ、ヘルプミーッ!!」
ユウヤの馬鹿者!!
絶対にお主に同情なんてもんしないぞ。
何も買ってやらんからな。
この裏切り者!!
さっきは一緒にユウヤを埋めて楽しんだ
2人を睨みに睨みまくった。