ウォリーを探せ並の存在を消さねば、

この平凡が目立つなんてことはよくない。

「ヒヨリン、何調べてるの?」

ナル君が可愛い顔を惜しみなく出してくる。

「気配の消し方について。」

座禅の時と一緒ね。

あまり目立つようなことはしなければ良いでは

ないですかね。

「な、何でそんなの調べてんだ!?」

ナル君、時には必要になるのだ。

「ウォリーになりきるために!!」

あの素晴らしき隠れみの術を習得すれば

怖いものなしだ。

「おめーの頭はこの暑さで腐ったのか?」

超失礼極まりない。

それはそっくりそのまま返してやる。

金髪ライオンめ。

自分はイケメンだからって調子に乗ってからに。

「腐ってないと思う。」

脳みそが腐ってないことを祈る。

もう何を言われようと気配の消し方だけは

習得して存分に役立たせて見せるわ。

「ヒヨリン、何でそんないきなり気配の消し方!?」

ユウヤが顔を近づけてきた。

「いざと言う時に大活躍するのはこの術よ!!

凡人にだからこそ出来る技。

これをマスターすれば探偵になれるはずさ。」

探偵になりたいわけではないけどね。

「探偵になりたいのか?」

だから、ユウヤなりたくはない。

いつかならねばならないかもしれないから

取得するのだ。

「いや、別に。」

「じゃあ、よくねぇ~」

そういうわけにはいかないの!!

って、主旨が変わっているわ。

探偵になることではなかったはずよ、日和!!

存在を消さねばならない時が訪れるはずさだった。

「良くないっ邪魔をするな!!」

ビーチで1人浮かないために必須なのよ!!