スパコーン。

サユ、朝からすごいツッコミだ。

「戻ってきた?」

はい、グスンッ。

とても、短い旅立ちでした。

「おめー、休み前よりパワーアップしてねぇか?」

その妄想癖どうにかしろよという金髪ライオン。

そんなことはないと思う。

むしろ、これが本領と言うものです。

「ナル君、ごめんね。

日和と一緒だといつも寝坊するのよね。

ママも早く起こしてくれればいいのに。」

サユがさっきの寝坊の件について弁解する。

マミーは多分何度か起こしに来ていた

思うんだよね。

爆睡だったあたしとサユがどう見ても

悪いのだ。

「サユリンの家に居たの?」

あ、はい。

もうかなりよく通ってます。

「昨日はどこまで喋ったんだっけ?」

サユもあたしも何かについて語っていた

ような気がする。

それが何だったか覚えてないわ。

「えっ、確かパパの話じゃなかった?」

そうだっけ?

ダディの話をしていたかしら?

「仲良しだねッ!!」

ナル君は可愛く笑った。

「まぁね。」

サユがナル君の笑みに和んだところで、

「んじゃあっ、出発だなっ!!」

ユウヤの張り切った声が聞こえた。

やっぱり、こういうの好きそうだもんね。

ユウヤって行事ごとに燃えそう。

「日和ちゃん、サユリちゃん、来たばっかりで

悪いんだけど遅くなると遊ぶ時間減ると思うから

出発するよ?」

はい、馨君に付いて行かないと。

馨君はみんなをまとめるので大変だもんね。