あんまりにも残念さを惜しみだしていたせいか、

田中にえって悲しまれた。

「ひ、久しぶりだな、日和ちゃん」

本当にご無沙汰だったね。

卒業式以来かしら?

随分と変わり果てた姿になって、とっても残念だわ。

「まぁ、そうね。」

金髪をガン見していると田中に苦笑いされた。

どうして、そんな心に悩みでも抱えてるのかしら?

今日は田中の悩みの相談を受ける覚悟で居た

方が良さそうな気がするわ。

「そんじゃあ、行くか。」

2人でラブラブでもしてればいいものを、

あたしと田中がくっついていいの?

マコ君とサユは手を繋いで先を歩く。

2人の世界に先立たれてあたしは久しぶりの

田中とのコミュニケーションに戸惑った。

そういえば、田中とどんな話してたっけ?

「日和ちゃん元気にしてた?」

「あ、うん、最近は毎朝ラジオ体操は欠かせない

日課になってるわ。」

そうだった、田中はマコ君並みにマシンガン

トークを繰り広げてくるヤツで別に気にする

ほどの男じゃなかった。

「相変わらず変わってなくて何よりだよ。

高校はサユリちゃんと一緒だろ?

どう、友達出来た?」

そして、何気に話し上手なのが気に食わない

と思ったことがあるんだった。

「まぁ、変わった友人が結構・・・」

不良とかギャルとか美人とか爽やかイケメン

とか超絶美形の集団とか・・・もろもろな。

「そうなんだ、良かったじゃんかよ。

俺、結構心配してたんだぜ。

日和ちゃんって結構人見知りする方だったろ?

最初はどう心を開かせるかでマコに相談

しまくったもんなー。」

そんなことあったんだ?

田中は結構憎めないヤツでマコ君に便乗した

感じで友達になったけど、よく話してくれて

とても親切なヤツだった。