あたしも修平君も微動だにせず座禅を楽しむ
ことが出来た。
座禅に付き合ってくれるなんて修平君ぐらいだ。
サユを一度誘ってみたが完全に却下された。
そんなもん行ってどうすればいいのよって
散々文句を言われたので2度と誘えないと思った。
普通に座禅を楽しめばいいにのサユは冷たい子だ。
修平君はクールな表情を変えずに付いてきて
くれたのでとても話が一方通行だったと思う。
さて、話は戻すが今日はサユとお出かけです。
サユだけではないのです。
そうです、サユの愛しのダーリンマコ君と
おまけの田中と約束をしてます。
市民プールに行って遊ぶ約束をしているが、
時計台広場にて集合を掛けられている。
この間の、サユとのデートドタキャンで
マコ君はサユの機嫌を取ろうと必死だ。
田中も随分とサユに電話を掛けて謝った
とかサユが言ってた。
サユは別に気にしてないわよって言いながら
あたしに話してくれた。
そうだよね、結局あたしが一緒に居たものね。
藍ちゃんとも仲良くなった。
未だにマコ君に勝ってる自信しかないわ。
あたしに勝つなんてまだまだよ。
サユが大好きなのはあたしなのだ。
それはまだ譲れない特権である。
いや、一生譲りたくない。
「日和、あっちみたい。」
サユに手を引かれて目的の時計台広場
まで駆け寄った。
時計台の下でうちわで仰ぐマコ君が
そのままうちわを振ってきた。
「ごめん、待った?」
サユがマコ君を心配そうに見つめる。
「いや、来てそんなに経ってない。」
額に汗を浮かべてるのに何てキザな
ことをしてくれるんだ。
サユが恋する乙女でマコ君の手を握った。
夏なのに熱いカップルだ。