確かにあんまり気にし過ぎるのもどうかと

思う反面こっちにはいろいろとヤバいもんがある。

それにあのひよこ姫を巻き込まないって決めた以上は

何が何でも気を付けて貰わないと困るわけだ。

「ヒヨリン、何してるかな?

話してたらヒヨリンに会いたくなってきた!」

ナルが無邪気にそう呟く。

「・・・確か、資料集めに湖行くって言ってた。」

京はいつの間にかあのひよこ姫と仲良くなった

みたいな気もしなくはない。

「何で湖なんだよ。」

ひよこ姫はだいぶ変わった子だ。

人の想像を超えてくる。

慶詩も困惑しながら雑誌のページを捲るのを戸惑った。

「・・・・さぁ?」

京はそういうとテレビに視線を移した。

それにしたって、夏休み始まってこのむさ苦しい

ところに居るのも何だかな。

俺は別にここが嫌いなわけじゃないけど、

そろそろ女のとこにでもしけ込みに行くかなー。

昼過ぎに名前も知らない女にあってそのまま、

ホテルに直行した。

この女の名前なんだっけな?

どこで会った女だったかも分からねぇや。

喘ぐ女の声が耳障りに聞こえる。

そういや、今日の夜は見回りだったな。

北地区ってよりはこっちの方を重点的に

って馨が言ってたな。

さっきはそこまで干渉することはない的な

こと言っててもやっぱ気になんだろうな。

あのひよこ姫勝手に首突っ込んでることが

多いからな。

気付かねぇで首突っ込んでくるのどうにか

しろとは思うけどな。

どうにもなりそうにねぇか。

「・・・・んっん」

あれはどうにかなりそうなタマでもねぇな。

今度、一回忠告してやらねぇと分かりそうもねぇ。

言ったところでどうにかなるようなヤツでも

ねぇだろうけどな。