グダグダ考えてるナルとユウヤを横目に、
やる気なしで煙草に火を付けた。
「つうか、京あれはだなっ・・・」
煙草に口に咥えると慶詩と京が帰って
きたようでリビングに入ってくる。
ついでに、千治も入ってきた。
「おっ、帰って来たぞ。
ウチの策士が何とかしてくれる。」
お馬鹿トリオでやってろと思いながら、
慶詩が買ってきたアイスに手を伸ばす。
「はぁ?何で俺があのチビを暇にさせない
ことを考えなきゃなんねぇんだよ。」
ケッと言いながら雑誌を片手にソファーに
腰を下ろす慶詩に馨が無言の圧力を掛ける。
「・・・・・美男がとっくに考えてんぞ。
毎年恒例のゲームにアイツを組み込むって
張り切ってたはずだ。」
それを早く言ってやれば良かったものを、
アイスを口に放り込むと雑誌をパラパラ
捲り出した慶詩。
「あ、あれに日和ちゃん入れるの?」
馨が困惑した表情を浮かべてグラスに入った
麦茶を飲み干した。
「サユリンは絶対にやってくれなさそう
だけど、ヒヨリンなら喜んで一緒に遊んで
くれるんじゃねぇ!!」
そうだといいけどな。
ユウヤのはしゃぐ声に一緒になってナルが
嬉しそうにそれにノッた。
「ちぃーも京も馨も強制参加だからなっ。」
ナルに言われたら誰も断れるわけない。
「伊織もだぞっ。」
ユウヤの断ってもいい気がする。
「日和ちゃんが浜辺で遊んでくれるかが
まだ想像つかないけど。」
確かに、あのひよこ姫がウチの不良たちと
遊んでくれてるのは事実だけど浜辺で
遊んでる構図なんて想像しただけで笑える。
「アイツに不可能はねぇんだろ?」
そう言ってたひよこ姫を思い出す。