それから、どんな人がタイプかという

ガールズトークに感動した。

クルミちゃんと彩乃ちゃんとはおふざけで

したことがあるけどこういった感じで

出来るなんて夢にも思わなかった。

サユとは中々そういう話にならない。

「日和は面食いよ。

イケメンでなきゃ駄目だって見向きもしないもの。」

そ、そんなことはないわ!

「ふふっ、でもカッコイイ人に目がくらむのも

分からなくはない。」

藍ちゃん、あたし決して面食いではないのよ!

ただ、イケメンに弱いだけである。

「あたしのタイプはジョセフィーヌですっ!!」

もうあたしのイケメンダーリンを見たまえ、

可愛くお膝で寝てまっせ。

よだれ垂らしやがってズボンがベタベタじゃない!!

ダーリン、そんなだらしない姿見せないでよ。

「あんたの戯言は十分よ。」

サユちゃん、酷いよ。

ちゃんと好きなタイプっていうのを調べて来るわ。

次はきちんと参戦させてもらいたい。

そうは言ってもあたしの好きなタイプか。

サユは知ってるじゃないか。

あたしがどんな人を好きかなんて一番よく

分かってると思うんだけどな。

ただ、サユは分かっててそこに触れないの

かもしれないなと思った。

それから、ずっと語り合ってたら夕方にまで

なってて3人して笑った。

そんなに話してるとは思わなかったからだ。

「藍ちゃん、時間大丈夫だった?」

わざわざ時間割いて会ってくれたので

若干お家は大丈夫なのかなと思った。

「平気、またね。」

腕時計を見ながら藍ちゃんは夕日に染まる

街を駆けて行った。

「気を付けてね~!」

そう大きな声で叫ぶと顔を真っ赤にさせて

振り返ってやめてと声に出さずに言った。