翌日大学が終わり真紀は真っすぐ家に帰った。

「名刺、名刺……」

独り言を言いながらバックの中に手を入れて昨日合鍵屋にもらった名刺を取り出した。

鍵の救急車 合鍵の愛EYE

谷 崎 真 

住所 ―――――

TEL ――――― 

FAX ―――――

と書いてある。


「まこちゃんか?」

そう言って電話をかけた。

「はい!合鍵の愛EYEです。」

と若い女性が電話に出た。

「谷崎さんお願いしたいんですけど?」

「申し訳ございません!谷崎が別の所に出ております。合鍵のご用命でしたら別の者をお伺いさせますが?」

「そうですか?車の合鍵を作りたいんですが?谷崎さんはどのくらいかかりますか?」

「たぶん?1時間ほどでお伺いできるかと?」

「じゃ待ちます。」

そう言って住所と名前と携帯電話の番号を伝えて電話を切った。