放課後、気づけばあたしと滝沢君の二人っきりになってた。
ガラッ
「龍〜!帰ろ!…えっ。」
「おお!ごめん、昨日掃除サボったから、今日居残り。」
美紀ちゃんが、教室にきた。
美紀ちゃんは、あたしを見て驚いてた。
「上原…さん。」
美紀ちゃんは、早足であたしの前にきた。
パンッ
「…っ!」
「あんたはもう龍と関係ないんじゃないの?龍を捨てたくせに!」
美紀ちゃんはあたしを叩いて、あたしの胸ぐらを掴んだ。
「おい!美紀、やめろって!」
「だって…!」
滝沢君がキッと美紀ちゃんを睨んだら、美紀ちゃんはしゅんとしてあたしを放した。
「滝沢君…。帰っていいよ。しおりは、あたし一人でするから…。」
「えっ…でも…。」
「早く彼女さんの誤解、解いたげて。」
あたしは精一杯の笑顔をつくって、滝沢君を見た。
あたしの顔を見て、滝沢君は一瞬悲しそうな顔をした。
「じゃあ…、お願いします。美紀、帰ろ。」
そう言って、滝沢君と美紀ちゃんは教室を出ていった。