街をブラブラ歩いてたら、前の方から懐かしい人が歩いてきた。
ムスッとした表情で、女の子と腕を組んでる。
達也はいつのまにかお店のショーウインドーを眺めていた。
「真希ー!!こっちきて!」
達也の声に、龍が反応してこちらを見る。
「真…希…?」
気づくと龍と一緒にいた女の子も、達也に寄っていって、話しかけてた。
「久しぶり…。」
「うん。久しぶり…。」
「元気やった?」
「当たり前やん。」
「あれ、新しい彼氏?」
「うん。」
すごく短い会話やった。
気づいたら達也が横にいた。
「今さら、真希に何の用ですか?」
「達也、違うねん。たまたま会っただけやから…。」
「ならいいけど…。行こっ!」
あたしは達也に手を引かれ、無理やり歩かされる。
パッと後ろを振り向くと、龍が悲しそうな顔をしてこちらを見ていた。