「真希さん、今度の日曜日に、映画でも見に行きませんか?」
「いいよ。でも、もう恋人同士なんやから、さんとか敬語とかやめてよ。」
「あっ、すいません…じゃなくて!ごめん。」
こんなに慌てる達也、知らんかった。
考えたらあたし…達也の何も知らんかった。
「これから、達也のこと知っていけるかな?」
「うん。これから、いっぱい教えてあげる。」
達也があまりにも真剣に言うから、あたしは思わずギュッってしてしまった。
「達也…。達也だけは、離れんといてな。」
「分かってる。」
「ずっと一緒にいてな。」
「うん。っていうか、真希が離れたいって言っても、俺が離さねえから。」
何さ、男っぽくなっちゃって…
次の日曜日…
「達也ー!待った?」
「ううん。全然待ってないよ。」
「そっか…、よかった。じゃあ、行こう!」
「おう。」
それからあたし達は、映画を見て、買い物をした。