「じゃあ龍、あたしそろそろ帰るわ。」

「分かった。」

あたしは、あの幸せな時間をまだ味わっていたかったけど、明日は学校に行ってみようと思ってたから、帰ることにした。


ガチャッ

「海君、おじゃましました。」

「あっ!真希さん気をつけて。」

「里菜のこと、頼むね。」

「はい!」


あたしは海君に挨拶をして、龍の家を出る。

「真希…、送ってくよ。」

「いいよ。怪我してんだからさ。」

「でも…。」

「あたしなら、一人で大丈夫やから。」

「そうか。じゃあ、気をつけて帰れよ。」

「うん。じゃあね!」


あたしは、帰り道を一人で歩く。



ガラッ

「真希さん、おかえりなさい。」

帰ると、達也が迎えてくれた。

「ただいま。あっ!そうそう。あのさ、今日はあたし、家に帰ってもいい?」

「はい。全然構わないですよ。どうかしたんですか?」

「明日、久々に学校行こうと思って。」

「分かりました。こっちは、俺が何とかしときます。」

「ありがとう。じゃあ、おやすみ。」


あたしは倉庫を出て、家へと歩く。

里菜元気かな?

最近帰ってなかったから、何か心配やな。