俺は、最低や。

好きな女巻き込んで、怖い思いさせてしまった。


「滝沢が…好き。」

そう言ってくれた真希やけど、俺は真希の彼氏になる資格ないんちゃうかな?

そんな思いばっかりが、頭の中に浮かんでくる。


真希が行ってから、もうすぐ十分…。

大丈夫かな?怪我してないかな?

やっぱり心配する俺。


俺のせいやのに、俺は何でこんなとこでのんびりしてんねん。

そうやって自分を責めて、何度も真希の所にとんで行きたくなった。

でも、「怪我してるんやから、ここで待ってて。」って言ってくれたし、今は信じるしかないと思って、結局そのまま待つことにした。



「ただいま。」

真希が帰ってきて、俺の隣に寝転がる。

ふと真希を見ると、怪我もしてなくて、安心した。

「あっ、おかえり。どうやった?」

「大丈夫やったよ。」

俺はまた申し訳ない気持ちになって、真希に謝った。
「そうか。よかった…。本間にごめんな。」

「何で滝沢が謝んのよ?」

「いや。真希どころか、真希の仲間まで巻き込んだし…。」

「いいよ。こっちが勝手にしたことやから。」