ふっと顔を上げると、滝沢があたしをまっすぐ見てた。
「滝…沢…?」
「真希…。
大好き!!」
すると滝沢は、あたしをおもいっきり抱きしめた。
「滝沢…苦しい。」
「あっ!ごめんごめん。つい手が…。」
「フフ…。」
「え?何?俺何か変なことした?」
そう言う滝沢は、子供のような顔をしてた。
「いや、違う違う。あまりにも嬉しそうやったからつい…。」
そうやって笑うあたしを見ながら、滝沢は微笑んでた。
「やっぱり、真希は笑っても可愛いな。」
「なっ!?そんなことないし!」
「真希顔赤くなってる!」
「なってないー!」
それからしばらく笑ってたら、滝沢が急に真面目そうな顔をして、あたしに聞いてきた。
「そういえば、真希の仲間に任せてきたけど、大丈夫なん?」
「ああ。大丈夫!達也達が負けるわけないから!」
「何でそんなふうに信じられんの?」
滝沢は、不思議そうな顔をして聞いてくる。
「だって、あたしも信じてもらってるもん。やから、あたしも信じられる。」
「ふーん。」
滝沢は、納得したのかしてないのかよく分からん返事をした。
「さてと!じゃあ、あたしはちょっと様子見てくるな!滝沢は、怪我してるんやから動いたらあかんで!」
「おう。気をつけてな。」
「うん!」
あたしは滝沢に背を向けて歩き出す。