ゆっくりとあたしの前まで来て、あたしの肩を掴む。
「いやっ…!」


バキッ


「お前ら、真希に手だすなや!お前らの相手は俺やろ?」

「チッ。口切れたじゃねーかよ。おい!やってやれ。」

バキッ

ドカッ


どうしたらいいの…

このままやったら…滝沢死んじゃう。

誰か助けて…!


心の中で祈ってたら、まさかの助けがきた。

「真希さん!」

「達也…。」

「お前ら真希さんに何したんだよ!」

「達也、違う!あたしじゃなくて、滝沢が…。」

「チッ。本間やったら敵のために戦ったりしいひんけど、今回はしゃーない。お前ら、行くぜ!」

バキッ

ドカッ


「真希さん!今のうちに行って下さい!」

「達也…ありがとう。」


あたしは、滝沢を支えて安全な場所に移動する。


「真希、何で来た?」

「何でやろな。何か、ほっとけへんくて…。」


あたしは、滝沢の怪我の手当てをしながら、滝沢の質問に答えた。

やっぱり滝沢の怪我はひどくて、見ているだけでも痛々しかった。


「ありがとうな、真希。」

「何言ってんの!困った時はお互い様やろ。」