あたしは、みんなが飲んでる姿を少し眺めてから、そっと部屋を出た。
倉庫には誰もいいひんせいか、しんと静まり返っていた。
「帰ってくる時気づかへんかったけど、もう夕方なんやな。」
あたしは、倉庫の大きな扉によりかかりながら、空を眺めた。
ガチャッ
誰かが、部屋から出てきた。
そんなに気にしてなかったけど、だんだんとあたしに近づいてきてるみたいやった。
「真希さん…。」
近づいてきてたのは、達也やった。
「ん?どうしたん?」
あたしは、視線を空から達也へと移動させる。
「ちょっと話があって…。聞いてもらえますか?」
「うん、いいよ。」
この時あたしは、何て言えばよかったんやろ?
達也を傷つけへんようにするには、この話自体、聞かへん方がよかったんかな?