「何…で来たん…あほ。」

真希は、笑いながらそう言った。


私の頬に、涙が伝う。



その時…

「ヤバいぜ、逃げるぞ!」


真希を殴った男達が、逃げ出そうとしてた。


「待てよ!!」

そう言って、男の胸倉を掴む達也君。

バキッ

同時に、鈍い音がした。


地面に倒れ込む男。

「もし真希に何かあったら、ぶっ殺す。」


こんな達也君見たことないってくらい、怖い顔をしてた。



ピーポーピーポー



静まり返った倉庫の中に、パトカーと救急車のサイレン音が響く。


「くそっ!」

男達は逃げるのを諦めて、地面に座り込む。


「っ!!真希!!」

私が真希の方を見たら、真希は完全に意識を失っていた。