よく見たら、何か壁にかかってた。

「赤のジャケットみたいなのがかかってる。」

「分かった!」

「えっ!?」


達也君は何かに気づいたように言った。


「加奈ちゃんは、危ないから…」

「達也君、私も行く!!」

「でも…。」


心配してくれる達也君に私は静かに言った。

「大丈夫。私は、あの天下の上原真希の親友やから。」

そう言うあたしを達也君は…


「分かった。じゃあ、10分後にそっちに行く。」


そう言って、達也君は電話を切った。