あの日から一週間が経ち、もう元通りに戻ったあたし達の生活。
加奈ともあれ以来、今まで以上に仲良くなった気がする。
やっぱり、襲われた日の事を思い出したら怖くなったりするけど、でももうあたしには加奈がいるんやって思ったら、自然と笑顔になれた。
あたしを襲った犯人は、未だに正体不明のまま…。
達也に調べるよう頼んだけど、情報は全く入ってこおへんし。
加奈も、調べてくれたり協力はしてくれてるけど、まだ全然何も分かってない。
「加奈、何か分かった?」
加奈は首を横に振った。
「全然何も分からへん。」
「そっか。」
「あー!!本間悔しい!何でこっちばっかり…!」
加奈はあたしを襲った犯人を許さへんって、いろいろしてくれてる。
ありがとうな、加奈…
あたしのために、そこまでしてくれて。
この借り、いつか返さな。
あたしは、何個つくったか分からん借りを返そうって、最近考えてた。