その時、屋上の扉が開いた。

出てきたのは…

以外な人やった。





「龍…さん…。何でここに?」

「君、真希の友達やんな?ちょっと…聞きたい事があって…。」


龍さんの顔は、すごく真剣な顔やった。


「真希の事ですか…?」

「うん…。」


龍さんは、あたしの隣に座った。

「真希と何かあったの?」

「あっ、バレました?」

「そりゃ分かるよ。だって、泣いてたみたいやし…?」

あたしはフッと笑った。

「今、ケンカしちゃったんです。」

「そっか…。じゃあ、加奈ちゃんだっけ?君も、気づいてるんやな。」

「はい。龍さんも気づいてたんですね。」

「あぁ。すれ違った時にな。」


それから少ししゃべってたら、誰かが来る音がした。

「あっ、龍さん!隠れてください!」

龍さんは入り口の影に隠れた。


ガチャッ


「加奈!!」

「真希…。」

「加奈、ごめん!!」

そう言って真希は、あたしに抱き着いてきた。


「ううん。あたしの方こそ、ごめんな。無理やり聞こうとして…。」

真希は顔を横に振って、あたしに言った。





「話しに来たよ。」