心配そうに上目遣い(王子のほうが断然背高いのにな…)っぽく見つめられる


「えっ、あっいや!あまりの綺麗さに少しトリップってただけです!!!!」


「え」


「あ…」


何ホントのこと言ってんだ私はー!!!





う゛~


なんか私王子に会ってから恥ずかしいことばっかしてる気がする…


きっと変な子だと思われた…


好きになって、初めて好きになった人で


その人に好きになってもらいたくて会いに来たのにこれじゃあ墓穴堀にきただけじゃんかぁ…



「君、」


「っ!」


細くて綺麗な手にすっと頭をなでられる


「昨日も俺のこと綺麗って言ったよね」


いまそう話している王子様もすごく綺麗で


「う、あ、はい…綺麗…です」


今まで私の頭を撫でていた手が頬のほうに下りてきて一瞬びくんと体が強ばる


「俺は実月郁夜(みつきくにや)って名前」


「あ!私、は樋口まい、です!1年3組です!」


「まいちゃんね、俺のクラスは2年1組だから、来たいとき遊びに来てね」


「え…」


遊びにって、会いに来てもいいってことだよね!!


「郁夜ー行くぞー」