ふぅ。


2人に無闇に殴りかかって行ったら、反射的に殴り返されそうだしなぁ。



こんな朝っぱらから喧嘩すんの、めんどいじゃん?



もうすぐ昼だけど。




まぁ、とにかく!!



確実な方法で行きます!!




って言っても、これ試すの初めてなんだけどね。




あの人が教えてくれた、

“どんな男でも言うことを聞いてくれる”

方法。





私は悠基と優兄のそばまで行くと、2人の服の裾を両手でちょっとだけ掴んだ。




「邪魔すんな……って亜美か」




2人は鬱陶しそうにこっちを向いたけど、私の顔を認めると、少しだけ表情を緩めた。