私が智と留衣の間で嘲笑っていると。



秋都がとことこと黎兄に近づいて行った。




もう、黎兄に鬼の勢いはないね。



完全に叩き潰されたわ。





あ、ちなみに運転手さんはもう帰ったよ。



みんなが降りた途端、凄まじい速さで校地内から出て行っちゃった。





秋都は突っ立っている黎兄のそばまで来ると、ポンと肩に手を置いた。




「元気出しぃや」




えぇっ、これって秋都?



いったいどうしたの!?




ただでさえ悠基たちの喧嘩に付いて行けてない智と留衣は、すごく間抜けな顔をしてる。