「あっ、博士! 今度はあそこにいますよ。こわっ! さっきよりかなりリアルですよ」 開発室の一室、そこに二人は移動していた。 そこには、先ほどの光とは違いハッキリと人の形をしたものが空中を漂っている。 顔もよく見ると、中年の男のように見えない事もない。 「博士、今度の原因はなんですかね?」 中村参事官は、先程まで事ある毎に驚いていたのが嘘のように落ち着いている。