あたしはそそくさとプリ機から逃げた。
ユタが叫べば男は寄ってく。
だからユタに近づいて行った男たちは皆同類だった。
「…今男たち入ってったのに君は興味ないんだね♪」
プリ機から外に出たら男の人が立っていた。
「…あたしがいると…男逃げちゃいますから…」
あたしは俯きながら男の人に言った。
その男の人はあたしを急に見つめだした。
「…君さ、可愛くなりたいって思わないの??」
「…黙ってくださ…」
チュッ…
軽く音をたてた。
あたしとその男の人の唇が合わさった。
「最低!!」
あたしはそういいゲーセンを飛び出した。
その男の人は西南高校の制服を着ていた。
西南高校ってすぐ隣の高校じゃん…
最悪…
そう呟き唇をハンカチでこすりながら家に帰った。
♪〜♪〜♪
急に電話が鳴った。
「…もしもし…」
あたしは電話をとった。
《カエラぁぁあたし軽くキスされたぁぁ!!!最悪!!!上目遣いしたら男ってすぐキスする!!!最悪!!!!!》
キス…
その言葉に顔が熱くなった。
「…それって黒髪で肩にかかるかかからないかくらいのストレートの男??」
あたしはユタに聞いた。
あたしにキスしたのはそういう男だったから。
あたしには合わないくらいのイケメンだったから…
《違う!!金髪やろうだった!!彼氏に怒られるぅ〜》
そういったユタは何だかうれしそうだった。
「そっか。またプリ行こうねw」
《うん☆三日月のとき悲鳴あげないようにしとく!!》